強火で一斉にはじけたポップコーンのように、私の住む仙台市では桜が見事に咲き誇り、新入学シーズンにまさに花を添えています。
このたび新入学を迎えられた皆様・ご家族様は、コロナ禍で無事新たなスタートを切れたことを誠にお慶び申し上げます。
入学といえば、私の実家では子供の頃入学式や卒業式などのイベントのときに「玄関先」で写真を撮ることがよくありました。
と言ったものの、とくにイベントがないときも玄関先で写真をよく撮ってました。

そんな実家を、長く空き家状態だった実家を、数年前に解体しました。

「ノー断熱の家」

解体するまで分からなかったのですが、断熱材が全く入ってなかったんだなぁって。でも断熱材などというものの存在も知らず、それが当たり前に過ごしてきたわけなんです。
エアコンが0台で、夏場は保冷剤を頭にタオルで巻き付けてたこともありました。扇風機の前で「我々は宇宙人」になっていたものです。
1978年の宮城県沖地震の影響でビー玉が自動で転がるほど勾配のついたフローリングは、友人に面白がって自慢していました。スゴイでしょ!うん魔法みたい!って。HAHA!

解体されてみると布基礎で、束が傾いていたのかそもそも地盤ごと沈んでたのか、勾配の原因は結局分からず終いでした。東日本大震災ではなんとか持ちこたえたものの、そのまま空き家にしていたら先日の震度6.5強で倒壊していたのではと震えます。

天井裏から出てきた幣束。
おじいちゃん、上棟式やったんだなぁなどと想像しながら、家内安全や繁栄を願い建てられた家と他界した祖父に、あらためてお礼を言いました。

形があるものはいつか無くなりますが、思い出は良かったことや楽しかったことばかりです。
今年新入学を迎えた子ども達が将来「うちの実家(UA値0.28・C値0.3)は全館空調の家で、エアコン1台で家中隅々まで冷暖房が効いていたなぁ。ありがとうパパママン」と思い出に浸る日も、きっとやってくることでしょう。