鈴木 翔
本社設計室

鈴木 翔

(すずき しょう)

宮城県

小さな工夫

こんにちは、設計の鈴木です。
今回は「小さな工夫」についてお話させていただきます。

先日、登米に行った際少し時間があったので近くにある「森舞台」という建物を見学してきました。

有名な建築家の隈研吾さんが設計された、能の舞台で木造で建てられた建物で1996年に竣工した建物です。

約30年前の建物になり、外部に使用されている木部は経年変化して白っぽい風合いですが、周りの景色とも相まって素敵な空間でした。
平日だったこともあり、人も少なく、チケット確認のスタッフさんにガイドのような形で建てられた背景などを説明していただき非常にためになる知識をいただきながら建物を見ることができました。

ふと入口の木塀を見ると…

写真では分かりづらいかもしれませんが、斜めに勾配がついており、水が溜まりにくい形になっています。
さらに横の桟と桟の間に隙間が空いているのが分かります。
これは、板と板の間に水が溜まってその部分が腐ってしまわないように水切れをよくする目的で行っています。
一つ一つは小さな工夫なのですが、建物を長持ちさせるため、特に木材は誤った使い方や作り方をしてしまうと、あっという間に傷んでしまう材料なので、工夫を凝らして計画されています。

登米には他にも隈研吾さんの作品だけでなく、日本の伝統建築が随所にありますので、お近くを訪れる際には足を運んでいただけると楽しいかなと思います。

それでは、また。